五虎大将軍の1人となった馬超。
だが、新参者の馬超は他の五虎大将軍達には認められない・・・。
なんとか認めてくれないといけない。
友達いなさそうなんて、もう言わせない。
大きな岩の上には、張飛が座っていた。
「・・・で、俺らに認めてもらいたいってか?」
張飛は馬超を見下ろして言った。
見上げなければ、馬超からは張飛が見えない。
「ああ。同じ五虎大将軍なら、団結力も必要だと思うのだ」
「そうか。じゃ、ちょっと競争でもするか」
「競争?」
「この先の山賊、先に首領を倒した方の勝ちだ。お前が勝ったら、認めてやる」
「・・・もし負けたら?」
「そうだなあ・・・俺の酒に付き合え。一晩だけでいいから」
「・・・わかった。やろう」
「よし、そうと決まったら早速行動だ!」
張飛は岩から下りて来た。
・・・全然よくない!一晩だけとはいえ、それは忘れられない地獄となるだろう・・・。
「数は大したことないんだ。今日中に終わるさ」
「では、始めますか」
「ああ」
馬超と張飛は走り出した。
山賊もせいぜい10何人だ。装備も貧弱。
2人で勝てないこともないだろう。
なにより、張飛がいるのだから・・・。
山賊も2人に気付いたらしく、一斉にかかってくる。
あの中には首領はいないだろう。
山賊はあっさりとやられている。
ほとんど張飛に任せていた。
いや、張飛がいて敵に近づけないのだった。
「終わりだ!」
最後の1人を薙ぎ倒し、遂に向こうに見える首領らしい人物だけだった。
足の速さでは馬超が有利だ。
馬超の槍が、山賊首領の首を貫いていた。
「どうだ?これで認めてくれる約束だ」
馬超が自慢気に言った。
「ちっ・・・わかった。じゃ、今晩はその記念に一杯やろうぜ!」
どちらにしても、逃げることはできなかったようだ・・・。
こうなれば馬超もヤケ気味で、夜明けには2人仲良く酔い潰れていた・・・。
「うう・・・酔いがまだ醒めぬ・・・」
帰り道、馬上で馬超が頭を抱えた。
「だが、これで張飛殿には認められたのだ。・・・これでよかったのだ」
自分に言い聞かせるように、馬超は言った。
馬の方も馬超の心情に気付いたのか、足を遅くした。