濃霧街道の戦い
街道中
「たったった・・・」
現在、セイクレッド軍は濃霧半島と大陸の境界線辺りの濃霧街道に向かっていた。
深い霧のたちこめる場所だ。
「かなり霧が濃いな・・・。アウトロー。」
セイドはアウトローを呼んだ。
「何だ?大将。」
「この辺には何かあるか?」
「街道があるぜ。濃霧街道つって、そのまんまだけどな。」
「街は?」
「ある。でも、前になんか事件があったらしくて、今は廃墟だ。」
まさか、自分がその街を焼いたなんて言えない。
「なら、少し足を速めよう。」
セイドは命令し、進軍速度は少し上がった。
廃墟が見える。その様子は残骸がいくつも残っていて、いかにも廃墟らしい廃墟だ。
「あの廃墟では休めそうにないな。このまま街道を抜けるか。」
「クルーセイド殿!」
エドワードが来た。馬に乗りながら。
「どうした?」
「我が軍はこのところ走りっぱなしです。少しは休まなければ。」
「・・・そうだな。兵が疲れていては戦にならぬ。全隊、一時休憩!」
セイドの命令を、待ってました!と言わんばかりに素直に受ける。
軍はぐ〜たらムードに包まれた。一部の兵が交代で見張りをしているが、この濃霧では役に立たないだろう。
・・・「孫子兵法」の「風林火山」にも、「動かざる事山の如く・・・(続く)」とあるが、あれは無駄に動かず、敵に備えろの意味を持っているので、ここのように、休むこととはまた違うのだ(と思う)。
「ん?」
それまで眠っていたアウトローは、何かに気付いた。
何だ?この音・・・。金属のような・・・。・・・金属?・・・・・・まさか!
「セイド!エドワード・・・将軍!敵軍だ!包囲されるぞ!」
アウトローの叫びによって、ぐ〜たらムードは一瞬にして緊迫感に満ちた。
「敵軍だと!?」
エドワードはそう言った後
「・・・音が聞こえる。」
と言った。
「・・・確かに。よし、全隊、迎撃準備!及び、物資の守備!急げ!」
セイドの命令で、兵は忙しく動き始める。
包囲
「タッタッタ・・・」
兵の走る様を見れば、どれだけ忙しいのかがよくわかる。
四方から、敵軍が来るのがよくわかるほどに近づいている。
「敵の兵数もわからないのでは・・・・・・本隊から離れるな!」
セイドの命令に了解したようだが、忙しくて返事も出来ない。
・・・ザッザッザ・・・
街道だが、現代とは違って、コンクリートの道なんてものはない(当たり前だ)。
砂の音が妙に不気味だ。
戦は始まった。白兵戦だ。
最初は敵軍の方が有利だったが、思いの他抵抗が強いので恐れ始めたのか、士気低下。よって、セイクレッド軍が優勢のよう。
セイド達の奮戦のおかげか、何とか勝利した。
「ふう、物資も無事だな。もう少しここで休もう。」
セイドの命令で、再びぐ〜たらムードとなった。