三つ子砦解放
三つ子砦<南>
「タカラッタカラッ」
三つ子砦<北>には、エドワードのセイクレッド騎士団が攻めている。
敵はフュリアスだが、今日一日に二回も負けているので、あまり士気は無い。
それに比べて、騎士団はさきほど勝ったばかりなので、士気は高い。
「奴ら・・・砦にこもるつもりか。・・・敵の援軍が来る前に勝たなければ。」
エドワードが砦を見上げながら言う。
「それにしても、クルーセイド殿は大丈夫だろうか?あんな少数で・・・。」
セイドは三つ子砦<南>に部隊を進めたのだが、かなり兵数が少ない。セイドは「敵はいない」と自信があったが・・・。
では、気になるセイドの部隊はどうなっているのでしょうか?
「砦の門も開いたままだ・・・。敵が来た様子は見れないな。」
ほんの数百人程度を引き連れてきたセイドが言う。
「よし、内部をくまなく調べて、敵がいるかどうか確かめるぞ。」
命令を受けて、兵はそれぞれ散った。
・・・しばらくの間、足音しか聞こえなかったが、敵はいないらしい。報告には「敵はいません。」としか言わないのだ。
「敵はいないようだな。私は少しの間、この砦に残る。皆はエドワード将軍の援軍として行ってくれ。」
兵士達は「はっ。」と敬礼っぽく言い、走っていった。
「さて・・・。」
セイドは日差しから逃れるため、砦の影へ向かった。
そのまま、フラフラと歩いていき、牢屋として使われていたのか、それとも、倉庫として使われていたのかよくわからない部屋へとたどり着いた。
「よお。また会ったな。」
紫の服が目立ったり目立たなかったりする、一人の人間がいた。
「ああ、誘ってみようと思ってな。」
紫の服の男は、少し考えて
「・・・いいぜ。仲間もいるから、こいつらもよろしくな。」
「よかった。これで、兵も増えた。」
「じゃ、ちょっと外行ってくるわ。仲間がいるからな。」
「ああ、わかった。」
「あ、そうだ。名前、聞いてねぇな。名前は?」
「アーノルド・クルーセイド。お前は?」
「俺は、アウトロー。じゃ。」
アウトローがこの謎の部屋から出ると、セイドは適当なところに座って待った。
「よ!帰ってきたぜ。」
見るとアウトローの周りに何人かいるが、通路が狭いので後ろにも続いているようだ。
「・・・まあ、いい。<北>に行くぞ。」
アウトローの団体は一斉に返事した。何を言ったのかよくわからない。
「タッタッタ・・・」
セイドの部隊は急ぎ足で、三つ子砦<北>へ向かっていた。
そのかなり後方に、セイドとアウトローの一団が走っている。
「おお、クルーセイド殿、三つ子砦<南>はどうでしたか?」
エドワードが言う。
「ああ、上々だ。将軍の方は?」
「進展なしだ。奴らが砦にこもっているから進めん。」
そこにアウトローが顔を出し
「おい、セイド。こいつは誰だ?」
「アウトロー、失礼だぞ。」
「いや、いい。だが、私の身分を明かしておこう。セイクレッド騎士団副団長代理のエドワードだ。」
「ほお〜。将軍でもこんなに人の良さそうな奴がいるのか。」
アウトローは、エドワードをまじまじと覗き込むように言った。
「・・・エドワード将軍、何か勝算は?」
セイドの顔は明らかに曇っていた。
「わざと東側の警備を薄くしているのだが、誘われてくれないのだ。」
「ならば、総兵力で取り囲めば・・・。」
「・・・やってみるか。」
すぐに行動に移った。
たいした数ではないが、援軍も来たことだし、砦の包囲は容易だった。
包囲完成から一日。
ついに、フュリアスが砦から出て来た。・・・が、無謀だった。
たちまちの内に、兵の死体が山を成した。
「フュリアスは逃げたか・・・。エドワード殿、この勢いで、国境を越えましょう。」
セイドが血で濡れた剣を持ちながら、馬上のエドワードに聞く。
「ああ。」
「アウトロー!自分の部下を集めろ!」
「おう!」
「全隊、整列!」
エドワードの命令で、兵達が動き出す。
「よし、アーマメント侵略だ!」
セイドが叫ぶように言うと、兵はオーッ!とそれぞれの武器を掲げた。