ディヴァイン四ヶ国激戦
悩み
「タッタッタッ・・・」
中央拠点からセイクレッド軍は撤退した。
「どういうことだ?」
イモータル陣にいる、グロウは言った。
「セイクレッド軍がせっかく手に入れた中央拠点を放置するなんて・・・。」
「アーミィの策かもしれません。」
ゼロスは言った。
「よし、急遽作戦会議を開こう。」
「では、将を集めてきます。」
「ああ、頼む。」
ゼロスはすぐに将達を集めてきた。
「皆、よく聞いてくれ。セイクレッド軍が中央拠点を放置した。これについて、皆を考えを聞きたい。」
「はい。」
マッチが手を挙げた。
「マッチ、どうだ?」
「これは恐らく、アーミィの策でしょう。悠々と中央拠点を制圧したかと思うと、包囲されていたり、と。下手に動かない方がいいと思います。」
「皆、他に意見は?」
フレイムが手を挙げた。
「フレイム。」
「はい。私はブライト軍が動くかと思います。中央拠点にばかり気を取られて、本陣が奇襲されたら混乱します。」
「そうだな。他に意見は?」
シーンとした。意見はないようだ。
「では、マッチとフレイム、どちらの策でいくべきか。多数決でやる。・・・マッチの策に賛成の者は手を挙げろ。」
グロウが言うと、誰も手を挙げない。
「では、フレイムの策はどうだ?」
これでも手を挙げない。
「皆どうした?二択だぞ。」
「グロウ皇帝、どちらもやるというのは?」
ゼロスは言った。
「どちらも?そうか。動かずに守備を厚くするのか。」
「はい。」
「そうだな。それがいい。皆、これでいいな?」
やっと、全員の手が挙がった。
「では、この策でいく。解散だ。」
アーマメントも迷っていた。
「王、私はアーミィの策だと。」
ドリズルは言った。
「えー?中央拠点を取って、ブライト陣に突撃すればいいんじゃないか?」
フュリアスは言った。
「フュリアス殿は喋らない方がいい。」
「そんなこと言ったって、俺にはこれしか・・・。」
要するに、突撃バカというやつだ。
「・・・フュリアス、セイクレッド軍にはアーミィがいるし、ブライト軍だって、そう簡単に敗れないだろう。」
グローリーは言った。
「まあ、そうだが・・・。」
「イモータル軍と連動し、ブライト軍を叩けば、セイクレッド軍も大したことはない。イモータル軍と連絡が取るため、中央拠点を取るべきか・・・。」
「じゃ、その間に俺がセイクレッド陣に突撃して、気を引いておけばいいだろ?」
「フュリアス、戦はそう簡単なものではない。」
「だが、俺にはこれしかないんだ。仕方ないだろ?」
こんな口論を続けていて、結論が出るのかどうか・・・。
ブライト軍は気が気ではなかった。中央拠点が怪しいとなると、ブライト軍を攻めてくるかもしれないからだ。
スプレンダーはヴィクトリィを呼び、ブライトネスの待つ天幕へ向かっていた。
「団長を呼んできました。」
「うむ、掛けてくれ。」
椅子があるので、ヴィクトリィとスプレンダーはそこに座った。
「中央拠点をセイクレッド軍が放置し、イモータル軍とアーマメント軍は我が軍を狙っている・・・。この状況をどうしろと?」
ヴィクトリィは言った。
「団長、そんな王に対して・・・。」
「いや、いい。さて、私はセイクレッド軍が動くのを信じる。お前達はどうか聞きたくてな。」
「私達ですか・・・?団長、もちろん、セイクレッドを信じるでしょう?」
「・・・信じるのはいいが、セイクレッドが失敗したら、どうする?」
「それは・・・。」
「ヴィクトリィ、信じるのだな?」
「はい。」
「それならいい。我らは動かず、準備だけしておく。セイクレッドが動いたとき、我らはセイクレッドと連動し、イモータル、アーマメントを破る。」
「はい。」
騎士団の二人は肯いた。
セイクレッド陣。寒い風が吹いている。崖が多いからだ。
「セイド、たびたびすまないが、奇襲を頼みたい。」
アーミィである。
「いいですが、どこへ?」
「アーマメント陣だ。」
「規模が大きくなったな。」
「まあな。俺はイモータル陣を奇襲する。中央拠点を放置した理由の追究に敵は励んでいるからな。大混乱するだろう。」
「じゃ、私は準備に取り掛かる。」
「ああ。俺は策の完成に向けて準備する。」
そして、奇襲決行日。
今度は真昼である。
「いくぞ!アーマメント軍を大混乱させてやれ!」
「オーッ!」
セイド奇襲部隊は進軍する。
「父、イモータルは任せる。」
アーミィである。
「おう、任せときな!」
ソルジャーはイモータル奇襲部隊の集団の前に立った。
「おめえら、これからイモータル陣を奇襲するんだが、死ぬんじゃねえぞ!わかったか!」
「おう!」
「よし、いいぞ。さ、いくぞ!奇襲開始じゃー!」
こんな大声で奇襲なんてできないだろうが・・・。
セイド奇襲部隊はアーマメント陣へ奇襲をし、アーマメント軍は大混乱だった。
なにしろ、中央拠点放置のおかげで将は寝不足、兵は将の迷いが移って悩んでいるのだから、混乱して当たり前だ。
「簡単だな。皆、敵は適当に倒しておけ!」
セイドは右手の剣を掲げて言った。
イモータル陣、ここではソルジャーの暴れもあってか、大混乱だった。
「雑魚共!てめえら、この程度か!大陸最強の国なんてこんなもんか!?返事はどうした!礼儀もなってねえな!」
ソルジャーの一人舞台のようだ・・・。
思惑通り
「ワアアァァァァ!」
アーマメント陣は大混乱で、セイド奇襲部隊だけでもアーマメント軍を破れそうだった。
「退け!これ以上は無駄だ!」
「こんなんじゃ突撃もできねえ!退け!」
後に言ったのは誰なのか、セイドにはすぐにわかった。誰でもわかりそうだが・・・。
「追撃しろ!逃がすな!」
奇襲部隊は追撃を開始する。
そして、ブライト軍もセイクレッド軍の動きを察知し、中央拠点へ向かった。
アーマメント軍はどうやら、中央拠点に向かっているようだ。いや、イモータル軍と合流しようとしているのだろう。
イモータル軍もまた、アーマメント軍との合流を図っていた。
「逃がすんじゃねえぞ!追え!」
ソルジャー奇襲部隊も追撃し始めた。
イモータル軍、アーマメント軍は中央拠点にて合流できた。
「グローリーか!」
グロウはグローリーを見付けた。
「グロウ皇帝!」
「イモータルもアーマメントも同じ目に遭ったようだな。とにかく、フィリップに援軍を呼びに行かせてあったんだ。それを待つしかない。」
「そうだな。」
中央拠点から西進し、包囲を突破しようとするのだが・・・。
「前方に敵軍だと!?」
アーミィ軍が中央拠点の西にいたのである。
「アーミィか!くそっ!」
イモータル軍とアーマメント軍は合流したばかりで、混雑しており、収拾がつかない。
包囲されていて、このままでは全滅してしまう。
「アーミィ!」
アーミィは先頭の兵を倒させ、グロウとグローリーの元へ来た。
「無様の姿だな、大陸最強の国の皇帝と、その弟国の王が。」
「くっ・・・黙れ!アーミィ、貴様がいなければ・・・!」
「俺がいなくったって、セイドがいる。お前らの好きなようにはさせない。」
「む・・・。」
「だが、我らが敗れるわけにはいかないのだ!」
「だったら、この戦に勝ってみろ!」
アーミィは少し下がって
「イモータル皇帝、グロウと、アーマメント王、グローリーはここにいる!全軍、突撃しろ!」
アーミィの号令でセイクレッド軍、ブライト軍は全軍突撃した。
そこへ、フィリップの援軍がやって来た。
「よし、皆、退くぞ!突破しろ!」
ゼロスは突撃し、包囲を突破した。
続いて、イモータル軍、アーマメント軍が突破する。
イモータル軍、アーマメント軍はこの戦場から退き、セイクレッド軍、ブライト軍も被害が大きいので、国へ引き上げた。
その後、アーマメント軍はアーマメントへさっさと退いたのである。