イモータル平原の戦い(後編)

反撃イモータル軍

「ザッザッザッ・・・」
フレイムはドリズルからの伝令が来るので、待っていた。
「フレイム将軍。」
伝令が膝を突いた。
「来たか。ドリズル将軍は何と?」
「はっ。更に攻撃を続けるようにと。」
「他は?」
「増援にジョゼフ将軍、マッチ、ギルト様の部隊が来ます。」
「それで突撃しろと。」
「はい。」
ドリズルの命令と言っても、一応グロウの命令ということになっている。
まだフュリアスもドリズルも、新参者のような存在だからだ。
アーマメントでは古参の将でも、イモータルでは新参者扱いである。
「わかった。増援が来たらすぐに攻める。」
「それと・・・。」
伝令が上目遣いに、小声で言った。
「なんだ?」
「あの・・・陣形はフュリアス将軍に任せてくれないでしょうか?」
新参者のフュリアスにだ。
一応、ここでは大将となっているフレイムが怒ると思ったのだろう。
だが、フレイムは怒りはしなかった。
「わかった。そうしよう。皇帝の元へ帰るといい。」
「はっ。」
陣形はフュリアスに。
フュリアスのつくる陣形は確実で、目的に合っている。
そのために、フュリアスは各部隊の能力まで知っている。
「・・・まあ、堅物は誰もいない。」
数日すると、増援部隊がやって来た。
そして、フレイムは将を全員集めた。
「フュリアス、陣形はもうできているか?」
フレイムが言った。
「ああ。後は皆が陣形つくれば完成だ。」
「よし、では進軍といくか。」
この後、ドリズルが各将に作戦を伝えた。
この集まっているときは、まだできていなかったのだ。
で、イモータル軍前線部隊は突撃を開始した。
目標はセイクレッド軍の第二陣。
第一陣は確実に落としておきたい。
そんなころ、第二陣にはアーミィがいた。
第二陣の将、ヘイムと話している。
「ヘイム。敵が来てもテラーが押さえる。その間にお前は敵を囲め。」
アーミィは地図に指を走らせながら言った。
「わかった。だが、こえrで足りるか?」
第二陣は第一陣と比べ、兵数は半分だ。
包囲しても、各個撃破されるのがオチではないか心配である。
「大丈夫だ。少しすればアウトロー連隊が来る。」
アーミィの情報網は確かである。
「・・・わかった。援軍を信用する。」
ヘイムは渋々肯いた。
テラーは進軍する敵に対して
「よし、こっちも進んで勢いをつけるぞ!」
と言い、速い進軍を始めた。
テラーの勝手な突撃は吉か凶か・・・。

衝突

「ドドドドドド」
テラーの騎士団とフレイム軍は正面衝突した。
例によって、余計に混戦となった。
テラーはまたしても、フレイムを探した。
前のは奇跡だったからか、今度は姿も見えない。
そのときは、フレイム軍は騎士団とヘイム軍に包囲されていた。
三方だけとはいえ、退くわけにはいかない。
どこかを突破できるまで戦い抜くつもりだ。
テラーが探しているフレイムは、ヘイムと戦っていた。
フレイムはエドワードを殺したおかげでモテモテである。
「フレイム!エドワードの痛みを味わえ!」
ヘイムは槍を突き出すと、フレイムは左手を盾にした。
つまり、わざと刺さったのだ。
ヘイムはそんなことで驚きはせず、再び攻撃の体勢を取った。
フレイム後ろへ下がった。
「ふう、刺さってしまったな。」
「貴様が刺さりに来たのだろう。」
「避けられなくてな。さすがだな。」
「・・・皮肉か何かか?」
ヘイムはキレそうである。
「どう思うかはお前次第だ。」
この言葉は、ヘイムをキレさせた。
「そうかそうか。俺も自由になったものだな!」
ヘイムはフレイムに槍を投げた。
フレイムは槍でそれを叩き落したが、まだ攻撃があるとは思っていなかった。
「ぐ・・・。」
フレイムの腹部には血が流れていた。
ヘイムは槍を投げた後、剣を抜いていたのだ。
槍に気を取られている間に斬りつけたのである。
「まだ・・・まだだ!」
ヘイムは剣を振った。
フレイムは残りの力で剣を防ぎ、後ろへ走り出した。
「逃げるな!」
フレイムは何も言わずに逃げていった。
「く・・・。」
敵兵が邪魔で進めない。
ヘイムの怒りはおさまりそうになかった。
アウトロー連隊が来たのか、周りの味方が歓声を上げている。
「・・・お前がヘイムか?」
アウトローが言った。
「なんだ?」
ヘイムは後ろを向いた。
その表情はアウトローを驚かせた。
「な、何怒ってんだよ?」
「何も聞くな。早く敵を討て!」
「わ、わかってるって・・・。」
アウトローは驚きながらも肯いた。
・・・フレイムは血を流しながら、とにかく東へ歩いていた。
軍の中なら、敵がいなければ安全だろう。
戦っている兵にさえ
「将軍!大丈夫ですか?」
なんて聞かれていた。
その隙に殺されたらどうするつもりだろうか。
「疲れたな・・・。」
フレイムは座り込んだ。
血だまりができていく。
ヘイムはフレイムの腹を斬った。
少しは避けたつもりだったが、意外にも傷は深い。
フレイムは服の一部を破り、傷口に当てた。
「なかなかやるな、ヘイム・・・。」
フレイムは上を向いた。
「テラーでは私を殺せそうにないな・・・。」
フレイムは付け加えた。